歯周病の基本的治療としていわゆる歯垢、歯石除去処置(スケーリング、スケーリングルートプレーニング等)があります。
比較的軽い歯周病では、上記の治療法で治りますが、重度歯周病では歯周外科処置という外科的な治療法が取られる場合があります。具体的には歯の周囲の歯肉を切除、剥離し徹底的な歯石の除去を行い、歯の周囲の骨の形を整え、清掃しやすい環境に導く方法です。
また、当院では歯周外科手術時にエムドゲイン®ゲル(ストローマン社)という歯周組織再生用材料を補助的に用いることがあります。適用の範囲は限られますが、失った骨を再生させる治療法です。
手術の前に歯周組織の状態を調べるために、歯周ポケットの深さを計ったり、レントゲンを撮ったり必要な検査を行います(図1)。
手術は麻酔をかけて行います。最初に治療する部分の歯肉を切開し、剥離します(図2〜3)。次に歯根表面の清掃を行い(図4)、エムドゲイン®ゲルを塗布します(図5)。最後に切開した歯肉部分を縫合し(図6)、手術は終了です。手術にかかる時間は約1時間前後で、手術後しばらく休んでいただいたあとは帰宅できます。抜糸は手術日から2〜6週間後に行います。